ナルミズ沢遡行活動報告

活動日 2008年7月5日
活動場所 東京都西多摩郡奥多摩町 川苔谷流域 逆川
メンバー 3回生:寺内、中村 2回生:宮城 1回生:田代、竹田、吉川、渡辺
使用した装備 8mm30mザイル。ハーケン。
参考資料 奥多摩の谷123ルート、東京周辺の沢
活動の目的・目標
  • まだ活動に慣れていない人のために簡単なところへ行く。
  • インドアクライミング等で練習した技術を実践し、経験を増やす。
  • 普段の沢遡行で不足している泳力と冷水の耐久力を養う。
  • 各自の技術向上、体力・精神面でのレベルアップを図る。
タイムスケジュール 07:15(立川駅出発)−08:28(奥多摩駅到着)−09:33(東日原行きバス乗車)
−09:50(川乗橋下車)−10:23(カーブミラーのある角)−10:51(沢に下りる)
−10:56(逆川出合)−11:15(F1)−13:44(大ダワ沢出合)−14:17(F3)
−14:36(F6)−16:43(ウスバ林道出発)−16:58(大ダワ)−18:00(熊野神社)
主観的評価 総合グレード:★★★☆☆☆☆☆☆☆(初級)
良いゴルジュが連続していた。
胸まで浸かって突破するところもややあった。
全体的にゆるやかであり、適所に現れる大滝は簡単に登れるか、巻くことが出来る。
F6の10m滝はザイルさえ出せば初心者でも登れそう。
最初の入渓地点が少しわかりずらいが、踏み跡には木に印があるし、入渓地点にもテープがある。
下山も歩きやすい道で、終始快適だった。

06:50 立川駅改札前に集合。
今回は久しぶりの電車でのアプローチ。1年生は初めてだ。
各自沢装備を持参してくるので、いつもより多い荷物を持つ。

どうせ遅刻するだろうと設定した時間だったが、案の定遅刻者が出て、
時間丁度で集合することが出来た。

07:15 青梅線出発。
ちょこちょこと登山者の姿が見える。

07:52 青梅駅で奥多摩行きの電車で乗り換える。
しかし信じられない出来事が発生する。

みんなでちゃんと乗り換えたのに、なぜか宮城と吉川が青梅駅の階段を降り、
電車に乗らなかった。
これで確実にバスには間に合わない。結局こうなったか・・・。

08:28 奥多摩駅に到着。
何十人もの登山者で溢れている。
目の前にはバスがあるが乗るわけにはいかず、とりあえず交番に計画書を提出した。

09:33 東日原行きのバスに乗車。
合流後、予定の1時間後のバスに乗る。
バスは満員で2台も出ていた。
09:50 川乗橋で下車。
半分ほどの人がここで降りた。
ゲートをくぐり、入渓地点を目指す。

10:23 カーブミラーのある角に到着。
読図して位置を確かめたら、沢の準備を始める。
10:51 カーブミラーの右から南方向に続く明確な踏み跡をたどり沢に降りる。
早くもゴルジュっぽい谷の雰囲気にウキウキする。

あまりにも暑かったが、水が冷たすぎて入るのには最初躊躇ったが、
慣れてくるとこの冷たさも心地よくなってくる。

やや増水していたと思うが遡行には支障はなかった。

10:56 逆川出合。
古めのテープがつけてあった。
11:15 F1(2段11m)。ゴルジュの中にでかでかと現れる。
かなり水勢は強い。
1段目は行けるが2段目は微妙そう。
だが、絶対行くと決めた寺内、田代はこのまま直登し、
後のメンバーは少し手前の左岸から巻いた。
巻き道は下から見てもわかりやすそうで通過中の様子が滝から見えた。

1段目をあっさりクリアした2人は、2段目はまず寺内が空身で登ることに決めた。
回り込んで右壁から登る。割れ目が多く、ホールドが多彩。
途中まで全然問題なかったのだが、最後落ち口に出る辺りがやや逆層で怖い。
結局巻いた吉川、渡辺に確保してもらい登りきる。

田代は上からザイルを出し、すんなり登る。
ザイルさえあれば余裕な滝だった。
それからしばらく小滝とゴルジュが続いた。
大抵は中央突破だったが、中には難しいのもあり、苦戦した。
特にゴルジュ内の連続滝最後の4m滝は、
胸まで浸かってから足場の悪いところに登らなくてはならないので大変。
寺内、吉川、渡辺が登り、後のメンバーは高巻いたが、非常にルートが悪く、
多少困難でも直登した方が良かった。
13:44 大ダワ沢との二俣。
なかなかの滝の連続とゴーロ歩きにやや疲れ気味。

14:00 石積みわさび田跡で休憩。15分ほど。
14:17 F3(2段11mナメ滝)
問題なく直登。
非常に簡単だった。

超えると目の前には涸沢があり、沢は左に曲がる。
曲がったらすぐF4が見えた。
14:18 F4(7mトイ状滝)。
遠くから見ると高くてきつそうな滝だったが全員普通に通過。
両手足を突っ張って登る。

なかなか行けそうな中村を見て宮城が足を広げて待機していると、
まさかの滑落(というか上から滑ってきただけだが)により、
宮城の開帳している足の間を通り過ぎ、
見事に股間へと中村の頭がHITした。
無事そうなのでみんなでその珍事を笑ってあげた。
14:36 F6(10m大滝)。
今までの滝とは一変して、圧倒的な滝が目の前に現れた。
結構遠くからでもその高さは伝わってくる。

今回、川苔山登頂を目指していたが、時間の関係により、
この滝すぐ上のウスバ林道で遡行終了とすることにした。
これなら余裕で大学に帰れる。
よって、右岸から簡単に巻けそうだが、時間をあまり気にしなくてもよくなったので、
全員で直登することになった。

トップは寺内、ビレイは吉川がとる。
何枚か残置ハーケンもあったが、落ち口付近には見当たらなかったので、
新しく1枚打った。

続くセカンドは田代で、ヌンチャク、ハーケンを回収。
以降、竹田、渡辺、中村、宮城、吉川の順で登る。あっさり終わった。
15:50 ウスバ林道到着。
本当に落ち口すぐ上に付いている。橋があるのでわかりやすい。

ここで今回は遡行終了!
そして最近恒例の「お疲れ様カップラーメン会」が開催。
持ってきた水等でお湯を沸かし、持参したカップラーメンに。
16:43 出発。
ウスバ林道を突き進む。

あまりにも歩きやすい道に驚く一同。
しばらくすると開けて、山が一望できた。
すごい景色だ!

あまりにも開けていたので山彦に挑戦してみたら、今まで聴いたこと無いくらい
叫んだ声が響き渡った。感動です。地形がいいんだなぁ〜。

それにしてもメットがカラフルだなあ・・・。
16:58 大ダワ到着。
立派な登山道にぶつかった上、看板には「大ダワ」と書いてあるのでわかりやすい。

ここからゴールの鳩ノ巣駅までは4.4kmと書いてあった。
18:00 熊野神社に到着。
ここからは市街地になる。

下山道はかなり歩きやすく、途中かなり走って降りてきた。
何箇所か分岐があったが、「鳩ノ巣駅」に向かっていった。

下山道の出口の一つは神社で、そこで着替えさせてもらった。
蛇口もあり、水を飲みまくった。
18:40 鳩ノ巣駅到着。
神社からは5分くらい下に降りた。
踏切が見えたらすぐ。

本当は18:43に電車が来たのだが、ゆっくりしたいということもあり、
次の電車に乗ることになった。
19:00 次の電車が来る。
すっかり忘れてた・・・。
急いで切符を買い、反対側のホームのため歩道橋を渡る。
急いで駆け込むがまだ余裕があり、一息。
と思ったら宮城、中村が足りない。

・・・・・あれ・・・・・?

そして電車は出た。
二人を切符売り場に残して・・・。
宮城・・・やってくれたな・・・。
20:48 中央大学到着。
先に着いた組は使用した装備を洗う。
しかしその間にもやつらは帰ってこなかったため解散した。

寺内のみ少し部室にいると、2人が帰ってきた。
ちゃんと帰ってくるとは・・・えらい、えらい。

話によると、次の電車に乗ろうとベンチで寝ていたら、
その電車も寝過ごしたらしい。
どうりで遅いわけだ・・・。
君たちはすごいよ・・・。

各人雑感

寺内 満足な遡行だった。
日帰りには丁度良く、初級ということもあり、全体を通して楽々行くことが出来た。
すばらしいゴルジュと小滝の数々に、奥多摩の力強さを知った。
また奥多摩の沢に行きたいと思わせる沢だった。
F1やF6が登攀要素が強く、なかなか難しく多少戸惑った。
まぁ上からのビレイなら楽々でしょうね。
でも確保なしでの登攀は、あのレベルではまだまだきついです。
さらに経験を詰み、快適に遡行できるレベルに到達したいと思う。
宮城 行く途中に電車を降り間違える幸先の悪いスタートだったが沢自体は楽しめた。
特に苦戦したところも無くサクサクと登れたと思う。
登山道に向かう途中の景色もとても良かった。
しかし帰りも電車を乗り過ごしたあたり呪われてるのではないかと
感じずにはいられなかった。
竹田

今回は二度目の沢登り参加だ。
逆川は前回の小川谷よりも難易度が低かったのでスイスイ遡行できた。
たった二回ではあるが、ある程度コツは掴めてきた気がする。
ただ、やはりまだ登れないポイントもある。
また、今回逆川の締めとなった10m級の滝かなり経験になったし、楽しかったなと、素直に感じれた。
最初はビビったが、登れて良かったと思う。
色々学ぶことのあった沢登りでした。

田代

ヌルヌルの沢だった。
ほとんどの滝がヌルヌルして滑り、短い滝が多く、長い滝でも簡単に登れるところが多く、退屈だった。
しかし最後の大滝は迫力があり、スリルが半端ねぇ。
「登れる、登れる」とみんなに強がってはいたが
ヌンチャク、ハーケンを回収しつつ登るのはキツイなと思っていた。
実際かなりキツくヤバい状況であった。
生還を果たしたときの喜びも半端ねぇ。
また最初にダブルエイトノット等の結び方を久しぶりだったので忘れてしまっていた。
しっかりと復習しなければと思った。

吉川

今日の遡行は天気も良く気持ちよかった。
また登る前から恐れていた初めての大滝も無事登ることができて死なずにすんだ。
これでヌク沢の260mも恐るるに足らない。

渡辺 今回の活動ではランナウトや本で見たビレイや読図の技術を、実際に沢でやったり、
他の部員がやるのを目にすることが出来ました。
今の僕の実力では到底かなわないような難しいことを軽々と先輩や同期がやるのを見るのは、
すごいなぁと感じると同時に自分の使えなさを痛烈に感じました。
こんなに大人数で行ったのは初めてで楽しかったです。

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