ナルミズ沢遡行活動報告文:寺内

活動日 2009年8月26〜9月6日
活動場所

沖縄県島尻郡座間味村座間味島〜嘉比島〜安慶名敷島(慶良間諸島)

メンバー 4回生:寺内 2回生:渡辺 1回生:柏木、染谷、村山 OG:藤澤
使用した装備 ダッキー(AIRE LYNX)2艇
参考資料 山と渓谷社 『全国シーカヤッキング55マップ』
活動の目的・目標
  • 夏の想い出として日本でも有数の綺麗な海でシーカヤックを味わう。
  • シーカヤックを経験し、スキルアップを目指す。
  • 思いっきり泳ぐ。
主観的評価 総合グレード:★★★☆☆☆☆☆☆☆(初級)
今回、全くの初心者のみで活動を行ったため、大きな海峡を横断したりはせず、
BCからすぐ近くの島々を巡っただけにした。
それでも波による影響はあり、未経験だけに苦戦したが、
距離が短かったため非常に良い練習になった。
海は最高レベルであったため、終始活動を楽しんだ。

一日目〜四日目

毎年恒例だが、費用削減のために沖縄までは電車&フェリーで行く。
今回も18きっぷを使い、26日〜29日の期間で沖縄へ向かった。

フェリーの移動時間が長く、26時間も乗っていた。
しかし、意外と同年代の学生が同乗していて、やや楽しく移動することが出来た。

電車の旅は乗り換えの空き時間などで、別府温泉、鹿児島ラーメンなどを堪能した。
8月29日
19:45
 沖縄県那覇市に上陸。
辺りは港なのでこれといって何もない。

とりあえずは夕食をと、フェリーで知り合ったメンバーと沖縄そばを食べた。

その後は翌日のフェリー乗り場に行き、広場で野宿。
雨と巨大コウモリに襲われて、建物に避難した。

五日目

05:40 起床。
沖縄の朝を体感。
なぜか近くにいた漁師と一緒に朝から泡盛を飲む。

09:30 フェリーに乗り込む。
ようやく最後の移動。
一気に慶良間諸島を目指す。
12:08 座間味島に到着。
海の青さ、浜の白さが異常だ。
ようやく着いたという達成感と合わさって、感動している。

着いてからはまず港の食堂に行き、ちゃんぷるーを食べる。
その後3回行くことになったが、どれも美味しく、とてもお気に入りの店だ。
12:47 レンタサイクルで自転車を借り、キャンプ場へ行く。
途中海岸沿いを走る箇所ではとても気持ちよかった。

自転車を借りたのは、後々取りに行くダッキーを運搬するためだったのだが・・・
13:00 阿真ビーチキャンプ場に到着。
この諸島一帯はキャンプ場以外でのキャンプは禁止のため、キャンプ場を利用した。
手続きを済ませ、また町に戻る。

郵便局に行き、ダッキーを取りに行った。
だが、忘れていた。
今日が日曜日だったことを・・・

ということでダッキー&テントなどは明日になり、今日はただ遊ぶだけにした。
沖縄の海を満喫。
気温も高く、水温も高い。
寒いとは全く感じず、沢とはえらい違いであった。

阿真ビーチは珊瑚の死骸に溢れているビーチで、なかなか足が痛いのだが、
30mも行かないところに珊瑚や熱帯魚が広がっている。

これほどの海は初めてだったので、ずっと潜って楽しんだ。
そして出会ったのは珊瑚や熱帯魚だけじゃなかった。
阿真ビーチの浅いところに海ガメがいたのだ。
かなり大きく、動きはのろい。
ずっと地面の海草を食べていて、近くに寄っても逃げなかった。

後で地元の人に聞いた話だが、座間味の中で阿真ビーチだけは、
ものすごい確立で海ガメに会えるらしい。
ほとんどの人が一度は出会うようだ。

朝になると何頭もの海ガメが阿真ビーチに来ていた。

六日目

12:00 渡辺グループと合流。
彼らは他の用事のため飛行機で来た。
ようやく参加隊員が全員揃う。

また同じ食堂で飯を食べ、郵便局に出向く。
今度はちゃんと開いていて、ダッキーを受け取りキャンプ場へと運んだ。
当初は前日にある程度の訓練を行い、この日に諸島を巡る予定だったのだが、
前日にダッキーが無かったため、練習をしていない。
あと4時間ほどでやるのもなんだったので、この日はミーティングに使い、
明日1日でいろいろやることにした。

当然空いた時間は海に潜り、沖縄を楽しんだ。
そしてまた海ガメは海岸に来ていた。
本当に多いんだな。

七日目

08:10 起床。
この日も盛大に晴れ、シーカヤック日和。
対岸にある島々を目指して、活動を開始した。
海未経験の我々にとって、波や風の影響は強く、しばらくは操舵が慣れなかった。
ある程度は良くはなっていったが、やはり練習は必要であろう。
08:35 安慶名敷島に上陸。
ここも珊瑚の死骸が浜を埋め尽くしていた。

それでも阿真ビーチとは違い、岩が多い浜であった。

少し休憩しまた次の島を目指す。
09:30 嘉比島に上陸。
この島は今までと違い、普通に綺麗な砂浜であった。

さらに珊瑚や生き物も多様で、一般の人もクルーザーで上陸していた。

シュノーケリングの良いスポットらしく、我々も思いっきり楽しんだ。
12:53 阿真ビーチに帰還。
阿嘉島に行く予定ではあったが、寺内・渡辺を除くメンバーはやはり経験が足りず、
操舵が上手くいかなかったため、先に進むことは止めた。
確かにいきなり波が立つ海で活動は厳しいものがあったのだろう。
川でも海でも、とにかく多く活動に参加し、技術を身につけていくことが今後の課題となった。

昼を食べた後は最後の海を堪能し、明日に備えた。

八日目

この日は帰還の日。
フェリーまでは時間があるので、装備の片づけをし、郵便局に再度持っていく。
17:17 那覇市に到着。
これで活動は終了した。
メンバーによってはこのまま飛行機で帰ったり、まだ沖縄に残ったりするので、
夕食だけ一緒にいたら、そのまま現地解散となった。

帰りも移動ばっかりなので、記事は書きません・・・。

各人雑感

寺内 去年の雪辱を見事果たす事ができた活動といえただろう。
屋久島で負傷し、奄美大島での活動を辞退せざるを得なくなり、
一人島の病院にいたという切ない思い出から、なんとしてでももう一度やりたいと思い、
実現することができたのがこの活動であった。
ただ、奄美大島よりも、スケールが少し上がり沖縄になりましたが・・・。
とにかく満足に尽きる。
泳いでいるときはずっと幸せであった。
こんなに楽しめるとは、期待をはるかに超えていた。
ただ、行き帰りの交通手段に電車&フェリーだけを選んだために、その点だけはかなり辛かった。
しかも帰りは一人・・・・。
ぐるっと九州を廻り、博多ラーメン⇒松江城⇒鳥取砂丘⇒三十三間堂などのルートを合計4日かけて帰った。
観光しながら帰っていたにも関わらず、心が折れそうになった。
次は飛行機だな・・・。
渡辺 海が綺麗だった。
初めて見る魚や珊瑚も綺麗だったが、沖縄自体が初めてだった僕は白い砂浜とまさにミズイロの海に感動した。
天候にも恵まれ、たっぷり過ぎる日差しのなかの生活は、かき氷がなくては乗り越えられなかったことであろう。
夜は寒く、ゴキブリがはいずり回る有様。
これぞ南国ライフ。
肝心の活動でもダッキーの操舵方法にも寺内センパイから褒められ、嬉しかった。
ただ唯一の汚点は、飛行機組の沖縄での宿泊先。
付近は人気のない怪しいオーラで満たされ、風俗の勧誘をされる始末。
部屋の外ではオシッコ漏らし放題のカオス度MAXな狂宴は明け方まで続き、部員は軽く身の危険等を感じ眠れなかった。
藤澤センパイ、染谷、あんなトコを選んでしまった僕をゆるして・・・
柏木 今年、探検部で行った中で最も長期の活動がこの沖縄探検だった。
一般人ならば、迷わず飛行機で行く(というより、それ以外選択肢が無い)沖縄へ、
鈍行の電車とフェリーで行くという点で、それは旅行的要素を多分に含んだ修行だったとも言えるだろう。
栄光ある初期パーティは寺内先輩(剣士)、村山先輩(魔法使い)、柏木(大きくなっ たら大統領)の三人。
寺内先輩が時刻表を見る中、村山と柏木はしりとりに励む。
通常のしりとりではキリが無いので、文字数指定しりとりをやることに。三字、四字、五字以上、と三回戦、五時間以上やったところで試合終了。
その後は各々、時刻表を見たり、日記を書いたり、小説を読んだりして時間をつぶす。
電車内で過ごす退屈な時間をそんなこんなでやり過ごし、途中観光もしつつ、野宿に野宿を重ねて、数日かけて鹿児島に到着。
当然ながら野宿だけれど、気候も良く、絶好の野宿日和だった。
二人がすぐに眠りに落ちる一方で、柏木は妙な興奮で眠れず、独り不良の出現に怯えながら大木を背に膝を抱えていた。
ふと自らの身体までもが惣闇と同化してしまいそうな感覚に襲われ、携帯を開いた。
その時だった。
「こんばんは〜」!!なんやねん!ぜ、全然怖くないで!「怪しい者じゃないですぅ〜」!?充分怪しいで!?
こんな時間(AM3:00)に話し掛けてくる時点で怪しいで!?
「これどぅぞ〜」 この時、初めて柏木はおっさんを視認した。
推定年齢55、そのおっさんは缶のココアを差し出していた。
「はい?」 「ちょっとお話ししませんか?」 文章に起こす過程で、私自身混乱しているので、確認しておく。
相手は女子大生ではない。55のおっさんである。
「は、はい」 反射的に答えてしまう柏木。「へへっひひ」 嬉しそうなおっさん。
想像の通り、その後、朝までおっさんのディープな話題(同性愛、少年愛、宗教、 幽霊、障害、犯罪、政治、癌、淡い恋)に付き合わされて
やっとこさ解放、と共に緊張の糸が切れた柏木は睡眠。
柔和な笑顔の裏に時折垣間見える狂気がひたすら怖かった。
剣士と魔法使いは実は途中から起きていたらしい。助けてくれても良かったやん!?
8時頃起きたら、近所のコンビニで買ったと思しきサンドイッチやらおにぎりやらが置いてあった。 ありがとうおっさん。
おっさんの影に別れを告げて、ブックオフへ。鹿児島まできてブックオフ………
しばらく歩き回ってフェリーへ。フェリー内はすごく快適だった。25時間は辛かったけど。
甲板で海を眺めすぎた魔法使いは沖縄に着く頃には既に真っ黒に日焼けしていた 。なんでやねん!
沖縄に到着後ゎ一通り観光をしてまた野宿。沖縄ってゴキブリすごいのね…コックローチ……
裏道入ると、人間、人間、猫、ゴキブリ、人間、ゴキブリ、猫、人間くらいのペース。
沖縄のイメージが海とゴキブリになってしまった。ネズミもいたなあ。1mクラスコウモリもいた。
下手なカラスより大きかった。あれ飼いたい。肩に乗せて街を歩きたい。
野宿先を決めて寝転がるや否や雨。早くに気付いて、雨宿りするも雨が止む気配はなく、
この場所では寝るにはあまりに狭いので、対岸にある大規模屋根付き秘密基地に移動するという作戦に出ることに。
意外と寝心地がよく、すぐにノンレム睡眠に入ったと思う。 朝。
起きると周囲で7〜8人のおっさんが酒を飲んでいた。なんでやねん!
(一部省略) 多くの貴重な話を聞き、フェリーの時間が迫ってきたので別れる。
フェリーでしばしの休息をして、ついに目的地、座間味島に到着。 パ、パネェ…… 今、思い出しただけでよだれが止まらない。
ドラマでしか見たことないような海。んー水色。違うな、ああ空色?スカイブル ー?
つまり、空もやばい。青空?青空なんてもんじゃない。青空教室?いや、あの色 なんて言うんだろう。
知ってる人教えて下さい色?雲は真っ白。養殖鰻の腹より白。
海辺にテント張って休憩。長旅の疲れでヌラヌラしてたんだけれど海へ。
やばい。あたい、しばらく風呂入ってない!!この綺麗な海が汚れてしまう!!
どうか今だけは!毛が抜けませんように!!汚い心もすみません神様!あっ海亀いるやんっ帰りにゴミ拾いして±0です?
散々海で遊んだその日の夜、第二部隊が合流した。藤沢先輩(僧侶)、渡辺先輩(勇者)、染谷(官僚)の三人である。
パーティが増えたことで戦力が大幅アップ!二日目は島の子供(7)も仲間入り。
トップレスの外国人を見て「ふっ、随分挑発的じゃねぇか。あいつも俺のピーーーーーしてやるよ」と言っていたのが印象的だった。
その後はカヌー等をしたが、何より海が綺麗だった。エセ環境保護論者になりそ うなくらい。
カラフルな魚もたくさんいた。三日間、座間味を存分に味わった後、再び沖縄に戻って観光。
タコライスうめぇ…………ウマライス
本当は帰りも電車の予定だったのだけれど、不測の事態が重なり、飛行機で帰ることに。
着陸の衝撃が冗談じゃ済まないレベルだった。
旅行したい
染谷 沖縄での活動はとにかく楽しかった。
海はキレイだし、アイスは美味いし。
ただ良かったことだけではない。
沖縄はゴキブリとの戦いでもあった。
そこら中にゴキブリがいた。
テントの中にもいた。
しかもでかい。
さすが人類の大先輩ゴキブリ様である。
バイタリティーが半端ない。
また沖縄といえども夜は冷えた。
寒さ対策を怠ったためか寝不足が原因かはわからないが、途中で凄まじい頭痛に襲われた。
どんな活動にも言えることだが、防寒と体調管理には万全を期さなければならないと沖縄という日本でもっとも温暖な地で学んだ。
村山 果てしなく青い空。
どこまでも続く澄んだ海。
そんな出来すぎた自然のなかで行われたのがこの合宿だった。
親しみやすい島の人たち、堂々と泳ぐウミガメ、ブラウン管を通してしかみたことのなかったちいさな熱帯魚たち…。
まさに自然体。
現代人が忘れかけていた得体の知れない懐かしさが、そこにはあった。
不自然に塗り固められた日常。
窒息しそうな日々。
そんな現実の鎖から解き放たれたかのような数日間。
都会の喧騒もなければ、心ない人間が引き起こしたくだらない事件のニュースが耳に入ることもない。
世間から隔絶された小さく、壊れやすい島での穏やかなひと時。
心洗われるとはまさにこのこと。
日焼けがひどくなり、体が黒くなればなるほど、心は純白に近づいていった気がする…。
東京から一日でいける、この世の楽園、ケラマ諸島。
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キャッチコピーにwwwwどうぞwwww
でもホントにそんな感じなのさ!
大学在学中に必ずもう一回いってやんよ!!!
藤澤 この合宿は想像以上に楽しかった。
水に浮かべた船に乗って漕ぐという点は同じでも、海と川では全然違うということがよくわかった。
穏やかな海なので大した波はなかったが、それでもなかなか思うように進まず焦り、
あげくに自分で漕いでいたにも関わらず船酔いしてダウンという恥ずかしい体験ができて良かった(迷惑かけてすみません)。
しかし久々にパドルを持てて、「活動してる」という現役時代のような気分に浸れて嬉しかった。
沖縄は、七年前の夏合宿の辛い思い出が残る地だったのだが、
今回の合宿で完全に楽しい思い出が上書きされた。
海や空も今回のほうがずっと綺麗に感じたし、
水族館でしか見たことのないような熱帯魚?の群れを近くで見られて、鼻血が出そうだった。
ただ船好きとしては、時間がなくて長距離フェリーで移動できなかったことだけが残念。
観光もしたかった。
将来おかねもちになったらまた行きたい。