文:寺内
活動日 | 2009年7月4〜5日 |
活動場所 |
山梨県山梨市三富川浦 笛吹川流域 東沢本流下部 |
メンバー | 4回生:寺内 2回生:田代、吉川 1回生:柏木 |
使用した装備 | ザイル8mm30m、スリング&カラビナ大量 |
参考資料 | 白山書房 『東京周辺の沢』 |
活動の目的・目標 |
|
タイムスケジュール | 一日目:19:30(部室出発)-23:50(西沢渓谷駐車場到着) 二日目:06:00(起床)-08:04(入渓)-09:07(ホラの貝ゴルジュ入口)-11:33(撤退開始)-12:54(西沢渓谷駐車場) |
主観的評価 | 総合グレード:★★★★★★☆☆☆☆(中級) 以前より浅くなっていたり、倒木が増えていたりと沢の様相は随分変わってしまったが、 それでも泳ぎの多さや谷の美しさなどは未だに健在。 特にホラの貝ゴルジュ突破の難しさは以前と変わりは無い。 初心者には厳しいものがあると言える。 |
19:30 中央大学探検部部室を出発。 それまで関東学生探検連盟の前期総会に参加していた。 寺内・田代はそのまま活動に参加する。 23:50 西沢渓谷駐車場に到着。 水場があるという理由で駐車場近くの公衆トイレの駐車場をテンバとした。 すでに1パーティーがテントを張っていて、後からもう1パーティー来るなど、 意外と人が多かった。 明日が早かったので、適当に飲んで食べて、すぐに寝た。 |
二日目
06:00 起床。 出発の準備をしながらテントを片付け、朝食を食べる。 今回は泳ぎがメインなので、全員ウェットスーツにハーネスをつけた格好で挑む。 天気が良くなり、本当に良かった。 また、嗜好品として浮き輪を持参した。 使い捨て覚悟で、泳ぐ際に使用することにした。 車を西沢渓谷駐車場に移し、移動を開始する。 |
|
08:04 東沢渓谷に入渓。 登山道から降り、河原を歩く。 段々とゴルジュになり、東沢下部に突入する。 08:13 最初の6m滝。 2006年に行ったときは右の倒木は無かったのだが、 2008年に釜ノ沢に行ったときから出現。 この滝を越えた先の淵にあった倒木に非常に似ている・・・。 (ちなみにその淵にはもう倒木はなかった。ここまで流れたのか?) でかすぎて今後動きそうに無い・・・。 ここの登攀は時間がかかるので、左岸の登山道から巻き、 落ち口に降り立ち遡行を開始する。 |
|
08:27 最初の淵。 いかにもゴルジュというような切り立った両岸に囲まれた細い廊下。 3年前は泳いだはずなのに、埋まってしまったのか腰くらいで突破。 |
|
08:33 2番目の淵。 ここは未だに深く、しっかり肩まで浸かって突破する。 右壁に沿って泳ぎ、沈んだ岩に立つ。 なかなか水温も高く、快適に泳ぐ。 |
|
08:38 3番目の淵。 下部ゴルジュの中ではここが一番やっかいで、水勢が激しい中、 微妙な登りを強いられる。 奥まで行くと右壁に残置スリングがあるが、結構短い。 持参したスリングで長さを足し、突破。 |
|
09:07 ホラの貝ゴルジュ入口に到着。 ここも以前ほどでないにしろ未だに深い。 少しだけ休んでから突入する。 |
|
09:17 ホラの貝へ突入。 全く足が着かない泳ぎもさることながら、水勢が強く先に進めないのが辛い。 さらに、下部ゴルジュとはなぜか温度が全然違い、明らかに冷たい。 いきなりの難所に吉川・寺内がオロオロしている中、田代は一回で突破。 吉川も数回で突破し、寺内はゴールしたのに滑って入口に戻された。 柏木は大して泳げないので最初から諦め、突破した寺内にザイル&浮き輪で引っ張ってもらう。 |
|
09:41 核心部。 すでに20分ほど冷水に浸かっていたため皆震えている。 ここでも3年前にはなかった倒木が出現。 登攀には影響しないが、水流にはどうだろう?? 以前より水勢が多くビビる。 落ちても大丈夫なのか? |
|
アブミなど持っていない中大探検部。 3年前はスリングのみで突破できたことから今回もスリングのみで突破を試みる。 意外にも残置ハーケンが多く、ルート上にはビシビシ打たれていた。 そこに持参したカラビナ&スリングをかけ、トラバースしていく。 最初は田代が挑戦したのだが、落ち口まであと3〜4ほどのところでリタイア。 そのまま釜に落ちる。 すると、若干感じていた通り、流れがあまりにも強く、田代が浮いてこない。 田代のハーネスに付けておいたロープを引き救出。 まさかこれほど流れが強くなっていたなんて・・・。 これで落ちるに落ちれなくなってしまった・・・。 続く吉川も田代が落ちた地点から少し先に行くも残置がなくなり引き返す。 その時後続のパーティーが追いついてきたため、残念ながら一旦引くことにした。 |
|
焚き火がしたかったためゴルジュから出て休憩。 後続は意外と大人数で10人近く居た。 しかし木が湿っていて火が着かず、あまり温まれない。 しかもこのパーティーの突破が時間がかかり、進まないため余計に寒くなる。 その後散々悩んだ結果、今回は撤退しようということになった。 その理由は 1、予想以上に突破が難しく、しかも寒かったため心が折れた。 2、後続が進まないため、これ以上待っていたら帰りが遅くなるため。 3、仮に先に行ったとしても時間がかかりそうで、これまた帰りが遅くなるため。 4、ここまででかなり満足できたため。 5、技術がまだ足りず、恐怖心が勝ってしまった。 などが挙げられる。 まぁみんなヤル気がなくなってしまったということだ・・・。 |
|
結局、今回はここで撤退した。 活動中に撤退したのは3年前以来だろうか? 下山も同じ沢を降り、帰りも泳ぐ。 やはり水温が少し高く、あまり泳ぎに抵抗を感じない。 今回はこんな形で終わってしまったが、満足できなかったわけではない。 非常に楽しかったし、今度こそは突破しようと思う。 だが、また来るにあたり、全員一致で条件ができた。 「もう少し暖かい日に来よう」と・・・。 |
各人雑感
寺内 | やってしまいました・・・。 また今回も風邪をひきました・・・。 今は苦しみながらこの雑感を書いています。 このホラの貝ゴルジュは苦い経験ばかりしますね。 3年前も一人ダメダメで、帰ったら熱を出しました。 今回も逃げ腰で突き進み、風邪をひく始末。 ここはなぜこうも後味の悪さが残るのか? まぁでも楽しいことは楽しいし、また来たいとは思います。 今回は田代・吉川に任せまくっていたので、次回は積極的になろうと思います。 久々に自分のダメさを痛感した活動でした。 |
田代 | たびたび耳にしてきた、ホラの貝ゴルジュ… 彼の地は美しい水とゴルジュがあると言う。 急遽行くことになったが、並々ならぬ期待を抱き活動に向かうことに。 予想では短いタイム、かつアプローチやツメが無いと言うことで若干舐めくさっていた部分があった。 が、肝心要の遡行は凄まじい様相を呈した。 まず、圧倒的水量、そして俺を拒むツルツルの岩肌。 今までの沢とはレベルが違った。 まともに登攀できないし巻きも許されない状況は初めてだった。 しかも釜に落ち、飲み込まれそうになった。 顔が出ない、息が吸えない。 まあ何しろ無事帰れてよかった。 生きているってことは日常では無い。 日々を漫然と生きては罰が当たると社会の豚どもに言いたい |
吉川 | 去年釜ノ沢のアプローチで入り口だけ見て、いつかは行ってみたいと思っていたホラの貝ゴルジュ。 前の晩には核心部の滝をフリーで登ってやるなどとぬかしていたが現地に着いてみると誰もが萎縮し、 冷たい水によりただでさえ縮んでいたモノがさらに縮んでいた。 恐るべしホラの貝。 まぁ結局今回は不本意ながら撤退となってしまったけれど、活動自体は楽しいものであった。 是非また挑戦したい。 |
柏木 | 今回は探検部切っての先輩沢登ラー三人と某所へ行きました。 僕は恒常的に足を引っ張る代わりに、急な滝では手を引っ張ってもらってました。 余りにもやばい地点はまきまきしたので、長瀞ラフティングほど溺れそうな感じではなかったです。 随所で浮輪の活躍も見れました。 浮輪をはめゴーグルをつけて、童心に返った気がした。 働きたくない。 あれ、今更疲れてきた。 |