ちょうちん穴探検 活動記録

2007年1月27日
活動場所 東京都奥多摩郡 ちょうちん穴
メンバー 2年:飯島 1年:寺内、君島 計3人
使用した装備 特になし。
参考資料 YAMAKEIアドバンスドガイド ケイビング 入門とガイド
タイムスケジュール 08:19(立川駅出発)−09:38(奥多摩駅到着)−10:35(タクシー乗車)
−10:41(川乗橋到着)
−11:14(ちょうちん穴入口到着)−11:40(入洞)
−11:49(ハート型開口部)−12:10(連絡部)
−13:45(第2洞)−14:30(出洞)
−15:21(川乗橋到着)−16:40(奥多摩駅到着)
−16:52(奥多摩駅出発)
−17:55(立川駅到着)−解散
主観的評価 総合グレード:★★★☆☆☆☆☆☆☆(初級)
ケイビングとしては非常に入門。
反対側に出るため移動がわかりやすい。
ただ、全体的に狭すぎるのと、アプローチがわかりずらいのが難点。
近くに川があるのが嬉しい。


08:14 集合は08:00だったが、君島が遅刻し、全員集合したのは08:14となっ た。
本来は08:11の特別快速に乗る予定であったが、すでに発車したため、その次の各駅停車で行くことにした。


08:19 
青梅線に乗車。途中青梅駅にて乗り換え。一応それなりに朝だったため、皆電車内で睡眠。

09:38 予定より24分遅れて奥多摩駅に到着。
当然バスは行ってしまい、次のバ
スは1時間以上も先。
とりあえず計画書を交番に届け、時間をつぶすため川に沿ってぶらぶらと移動。
さすが奥多摩。自然がいっぱいで早くも満足。
途中これ以上行っても無駄と判断し、奥多摩駅2階にある蕎麦屋に5分ほど居座っていると、この地域に1台しかないらしいタクシーが戻ってきた。
バスを待つのもいいが、それだと帰りが遅くなるかもしれないのでタクシーに乗っていくことにした。


10:35
タクシーに乗り込み川乗橋バス停まで行ってもらう。なかなかの距離だ。

10:41
それでもやはりタクシーは速く、すぐ川乗橋に到着。
ゲートをくぐり、舗装されている山道(というか道路)を歩き始める。

写真左の道路をずっと歩くと、右のような
下に下りられる道が見つかる。
しかし、実はこの50mほど先に大きめなゲートがあり、そこから下りるのが正解であったようだ。
奥の方から下りていけば、舗装されている立派な道を下り、川を渡る橋の真ん前に出ることができる。

道に迷いながらも、ようやく川を渡る橋を見つけることができた。
割と頑丈なつくりだが、警戒しながら進む。
この橋からみる沢はとても趣があった。

この先、橋→山道→橋→山→洞窟前、という感じで進んでいく。
2つ目の支流を渡る橋を越えると洞窟まではすぐだった。
洞窟前の岩山から川も見える。

11:14 ようやく洞窟入口に到着。まさかこれほどの大きさだとは。
名前の通り、まさに穴であった。

予定時間を1時間以上もオーバーしているため、すぐに準備に取り掛かる。

11:40 遂に洞窟内に入る。
見ての通り、人の大きさギリギリであった。

入り口付近は乾いていた。
入るとすぐ普通に立てる大きさの空洞になり、いかにもな洞窟感が出ていた。

この先すぐのところでカマドウマを発見。
そこら中にいたが、この時はまだまだ少ない方であった。
途端に狭くなり、ここから先は這って進む。
まだ下は乾いているので、ここでは多少汚れる程度であった。

洞窟内を進む順番は、@飯島、A君島、B寺内を厳守し、奥に進めることがわかり次第、後ろが続くことにした。

11:49 ガイド本に写真付で書いてあった、ハート型の開口部に到着。
ここもやや3人そろって立てるほどのスペースがあった。

今回、唯一見たコウモリは、写真右上の方に1匹だけぶら下がっていた。(ただしこの写真には写らず)
ここからは分岐だが、結局下で繋がっているためここは左を選択。


11:55 
分岐を左に進む。
結構急な坂を下ると、さらに垂直に2mほど下りることになる。

ここで寺内はまさかの落下。幸い怪我も無く、ただ越をぶつけた程度で済んだ。

下りた後はやや広い空間に出て、分岐が4つほどあった。
調査した結果1つは上の分岐につながっていて、2つは行き止まりであった。


12:00 残りの道が、第1洞と第2洞との連絡部であると判断し、飯島が偵察に行く。
本にもあった通り、かなり狭い上に屈曲していたため、身長の高い寺内・君島が通れるかどうか悩む。
他の道はないかどうか探すが、結局元の分岐に戻ってしまうため、頑張って通ることに。

12:10 第1洞第2洞連絡部。
とりあえず君島が先に通り、行けそうか確認。
なんとか行けそうなのでそのまま行ってみると、3人がギリギリ入る程度の空間があったので君島にはそのまま進んでもらい、A寺内、
B飯島 の順で空間に入る。
簡単に図を作ってみた。この図のオレンジの部分が床だ。右の写真の上は休憩スペースの曲がり角である。
この先2〜3m登り、反対側の方向に急角度の下り坂道がある。
まさに最難関屈曲部。ここは@飯島 A君島 はすんなり通ることができた。
(途中飯島は下り坂道において、隙間に手が挟まってしまう。ここは注意が必要)
しかし、寺内だけがどうしても足が引っかかってしまい苦戦。
だが3回目の挑戦にして、13:45に遂に突破することが出来た。


ようやく第2洞に入ることができた。
狭いところを抜けると、左右に立てるほどの通路がある。
方角を確かめ、右に進んだ。
すると右の写真のような広い空間に出た。
第2洞に入ったという実感がわく。

ここでも分岐があり、右は下が土の登り坂道で、真ん中はくぼみのようになっていて、中で上下に分かれている。
そして左は岩の坂道を登る感じだ。
全ての道を確かめてみたが、真ん中は行き止まり、左は狭くなっていて、最初あまり行く気がしなかった右に進むことに。

右を登りつめると、左にやや横移動し、岩の坂道を右に登っていく。
散々這って行ったことにより、カメラは泥だらけで、写真を撮るたびに泥を拭いていたが、この辺りでは泥を拭いても今度はくもってきてしまい、進むにつれボヤケ写真が増えていった。

次第に地面の泥が増し、木の葉が現れた。
すると、ようやく前方に外の光が見えた。遂に出口だ。
洞窟のさらに奥に行く気は既に無く、時間も無かったため、そそくさと出口に向かう。

この辺りの地面は木の葉も混じった腐敗土であったため、臭いがかなりきつかった。

14:30 遂に出口に到着。太陽がまぶしい。
中は広いのに出口はまたもや狭かった。

洞窟を出た後、岩山の周りを5分ほど時計回りに回るとあっさりと荷物のところに着いた。
実際、中はこれほどまでに短かったのかと少しがっかりもしながら帰り支度を始める。

14:57 バスの発車時間が15:15の気がすると思っていたので、手も洗わず急いで出発。
さすがに走りはしなかったが、早歩きで下山する。

15:21 バス停に到着。案の定バスは行ってしまっていた。
しかし、実際のバスの発車時間は15:05だったため、どっちみち間に合わなかったみたいだ。
次のバスが1時間後に来るので、それまで時間を潰そうと川に下りて手とカメラを洗う。
しかし、1時間はやっぱり長いので結局歩いて返ることになった。


15:40 駅までの道のりを歩く。途中、釣堀が川に沿って幾つもあった。

16:40
 街に到着。交番に挨拶しに行き、駅に行く。帰りは行きに乗れなかったホリデー快速に乗ることができた。

16:52 ホリデー快速に乗車&発車。帰りも皆寝ていた。

17:55 立川駅到着。解散。

各人雑感

飯島   今回の活動は新メンバーでの初めての活動であり、自分が部長になっての始めての活動である。また、活動が初めてのものも居り、どこにしようか迷った。この洞窟は自分が1回生の時に先輩とともに行ったことのある洞窟であり対して難しくなく、ザイルワークなどの技能がなくてもいけるところであり、直ぐに出てこられるので、今の自分たちには丁度良いレベルの洞窟だと思いここに決めた。
  今回の活動での反省、まずは計画書だ。慌てて書いたためもあるが、自分で作ったのはかなり不出来なものであった。先輩たちから指摘を受け、我ながらなぜそんなことが判らなかったと、指摘を受けてから自分でも思うものが多々有った。だが、特に今後気をつけなければいけないと思ったのは、計画が遅れたときのことである。活動中、計画が予定どおりに行かず遅れることは考慮していたが、現地に行くまでの遅れはあまり考慮していなっかったのだ。今回隊員の1人が遅刻をしたのだが、これによってその後の活動が大幅に遅れてしまった。誰かが何かが原因で遅刻したときのことなども考慮して今後はしっかり計画を立てていきたい。
  洞窟自体は1度いったところでもあり、直ぐに見つかり、特に問題なくみな無事に出てこられた。ただ、前回は気がつかなかったが、ここは身長の高い人には厳しいようで、寺内は第1洞から第2洞への狭い連結部分で苦戦していた。おそらく、身長180cm以上の人はこの洞窟は無理だろうと思われる。また、忘れ物などもいくつかあったが今後はこんなことが無い様にしたい。
  自分は今まであまり活動に参加しておらず、どうなることか心配であった。おそらく、先輩方も無事に帰ってくるか心配していたことであろう。今回の活動は日帰りの簡単な活動であったが、みんなそれぞれに気づいたこと、反省することが見つかり今後の勉強になったので、得るものは多かったと思う。自分たちはまだまだ未熟者であり、勉強することは多くあるが、今後の第一歩としては今回の活動は活動自体も楽しめたし良かったと思う。
寺内   今回は初の洞窟活動ということで、出発前から非常に楽しみであった。しかし、この活動で技術のなさをこれほど実感する事になるとは・・・。
  出発時に多少の時間変更があったものの無事奥多摩に到着。この地も初めて来た場所であり非常に新鮮であった。特に以前より奥多摩付近の沢には興味があったので、洞窟に向かうときに横切った沢はとても楽しく歩いていた。そしてやや迷いながらも遂に洞窟入り口に到着。まさかあんなに狭いものだとは・・・。これでは初めて来る人にはわからないだろう。
  洞窟に入る前の反省点。つなぎを忘れた。忘れたと言うよりも、当日までに用意できなかった。これは非常に大きな失敗であった。持参したレインコートをジャージの上に着て入洞したが、最終的にビリビリになってしまいインナー・下着ともに泥で汚れてしまった。洞窟活動においてのつなぎの重要さを思い知った。
  入洞してからは、狭く、洞窟というよりは穴のようではあったが、探検部としては初めての洞窟であったので辛いながらも楽しく活動できたと思う。しかし、ハート型開口部付近の縦穴での落下、第2洞への連絡通路でのミスによりつくづく技術・意識に向上がないことを感じた。当初、パッと行ってパッと帰ってくるような活動であると思っていたので、活動中自分の反省点を強く感じることができたこの活動は、とても有意義な活動となったと思う。
  その他の雑感だが、カマドウマがすごかった。カマドウマは初めて見たが、何もあんな数に出会わなくても、と思う。ふと思ったが、飯島先輩がCLをつとめる活動ではなぜか虫の大群と出くわす。無人島合宿のときは、宇佐駅で緑色の虫、片白島ではフナムシと、これまで多くの虫と触れあってきた。そのおかげで自分の極度の虫嫌いが少しずつ良くなってきているように思える。日帰りにしては多くのことを経験することができ、大変満足な活動であった。飯島先輩率いる今後の活動に期待したい。
君島 今回初めて探検部の活動に参加したが、私にとって普段出来ない体験や感じ方をすることが出来た。
人一人がやっと通れる洞窟なので自由に身動きが取れない恐怖や自然にかかわる際、自然を甘く見てはいけないと思えた。
それに今まで行ったことのなかった洞窟をくぐりぬけていくことが面白かったし、最後に地上の光を見ることができたのは感動である。
私の中でとても意味ある探検になった。

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